近年、スマートフォンやPCで手軽に楽しめる動画・漫画サービスが人気を集めています。ステイホーム時間の増加がそれらの需要をさらに高め、用途別に動画サービスのサブスクに複数加入し、様々なジャンルのドラマやアニメを楽しむ人も増えています。
腐女子マーケティング研究所は、商業BLレビューサイト「ちるちる」にて2020年9月に「動画サイトの利用状況についてのアンケート調査」を実施。
今回は、腐女子ユーザー613人のアンケート結果をもとに、腐女子ユーザーの間でどのようなコンテンツが楽しまれているのかを探っていきたいと思います。
サブスクの動画配信サービスはアマプラが人気
人気の背景は通販利用の需要か。一方、サービスを利用したことがない声も
Q.現在利用しているチャンネルや動画サイトはありますか?
動画サイトに関するアンケートでは、Amazon Primeユーザーが25%と最多でした。
Amazon Primeは大手通販サイトのAmazonのサービスであることから、通販目的での加入も考えられますが、ここで注目したいのは利用したことがない人が2番目に多いことです。一部の腐女子ユーザーの間では、まだ動画サイトの利用はそこまで進んでいないようです。
YouTubeでは声優などアニメ関連コンテンツが人気
動画化コミックの視聴状況は低めに留まる
無料の動画サービスではYouTubeが広く普及していますが、2018年頃から話題になってきた動画化したコミックを見ているユーザーはどのくらいいるのでしょうか。
Q.YouTubeなどの動画投稿サイトで動画化したコミックを見ることはありますか?
Q.上で「ある」と答えた方はいつから見ていますか?
こちらは「見ている」と回答したユーザーは3割に留まり、動画で漫画を読むというスタイルはまだあまり定着していないようです。
アンケートの実施時期は2020年9月ですが、43.6%の人が「ここ1年以内に見始めた」と回答していることから、腐女子の間ではまだコミック動画という媒体自体の認知が進んでいるとは言えない状況です。
それでは、Youtubeで腐女子に人気のコンテンツはどんなものなのでしょうか。
Q.Youtubeでどんなコンテンツを見ますか?
1位が「アイドル・声優」コンテンツ、2位が「アニメ動画(公式)」などYoutubeを通してオタ活をしているユーザーが多いことがわかりました。また、今話題のVTuberは617件の回答のうち52件の方が見ているという結果になりました。
Q..VTuber配信ですが、どんなタイプの動画を見ますか。そしてVtuberのどこに注目していますか。
Vtuberの配信においては、「企画に興味がある」という声が最多という結果に。YouTubeで数多くのVTuber配信が行われている昨今、企画が差別化されているかという点はユーザーも重視していることかもしれません。
続いて2位は「声」を注目しているという結果でした。アニメと違って場面の動きが少ないVTuber配信では、なおさら「声」そのものに注目する人が多いのかもしれません。
動画サイトについての設問が続きましたが、次は利用している無料漫画サイトについての内容になります。
利用率1位はpixivコミック。無料読みは単行本購入にも繋がっている
無料漫画サイトはBL作品数の多さで選ばれているか
Q.よく利用する無料漫画サイトは?
最も利用数が多く圧倒的な人気を誇った漫画サイトはpixivコミックという結果となりました。複数回答可であっても、2位のコミックフルール(BL専門サイト)との差は284人とかなり差が開いています。
人気の理由としては、BL作品を豊富に取り扱っていることや、無料連載作品が多いこと、アプリの使いやすさなどが考えられます。
また、第3位にランクインした少年ジャンプ+も、男性同士の恋愛を取り扱った作品が掲載されるなど話題になりました。
Q.無料漫画サイトで読んで気に入った作品の単行本を購入したことはありますか?(紙の本・電子書籍問わず)
無料漫画サイト発の単行本については、頻度は異なるものの、半数以上の人が無料漫画サイトで読んだ作品の単行本を購入しているということが分かりました。一方、単行本は購入せずサイト内のみで作品を楽しんでいる方も一定数いるようです。
Q.漫画アプリで課金して読んだ経験は?
課金に関する設問では、先ほどの単行本購入の比率とは異なり、半数以上の方が課金をしたことがないと回答しました。漫画アプリのほとんどは待てば無料で読めるというシステムのものが多いので、課金をせずとも十分作品を楽しめることが要因として考えられます。
以上のことから、無料漫画アプリでは、そこで無料で読み気に入った作品の単行本は購入する人は多いけれど、単話で課金するという人は少ないことがわかりました。
まとめ
腐女子ユーザーの動画サービスの利用状況では、意外にも、サブスクリプションの動画配信サービスを利用したことがない人が多いという事実が分かりました。こちらは、海外で制作されたBL映画・ドラマがまだ日本ではあまり普及していないことなども関係していると言えるかもしれません。
一方で、Youtubeや無料漫画サイトでのオタ活は活発な印象です。趣味への投資を惜しまない腐女子ユーザーの間では、無料で読める範囲での試し読みを経て、気に入った作品については単行本を購入するという流れが一般的と言えそうです。
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