BLレビューサイト「ちるちる」を利用するユーザー917人に、BLは電子で購入するか、それとも紙で購入するかアンケートを実施いたしました。
結果は、予想以上に電子化作品の購入が進んでいることがわかりました。BLファンの8割は、電子書籍派となっており、また他のコミックの購入パターンとは少々異なっているようです。

(アンケート期間2021年5月中旬)

Q.BLは電子/紙どちらで買いますか?

10代~20代前半は紙派が多く、電子派が多いのは30代以降という結果に


「ほぼ電子」が35.8%を占め、2位の「ほぼ紙」の10%以上上回る結果になりました。
ただ、グラフ全体の結果からわかるように、電子派が圧倒的に多いというわけではないことがわかります。

電子書籍購入の決め手としては、「スペースを取らない」「試し読み」
「スマホでいつでも読めるから」などが上位に。
気になる作品もスマホ一つでチェックできる時代。紙書籍のように売り切れの心配もありません!
一方で、紙書籍購入の決め手としては、「特典」「表紙や紙の質感を楽しみたい」「本棚に並べたい」などが多く選ばれました。
お気に入りのCPが表紙の作品は特に、いつでも見えるところに置いて四六時中眺めていたいというユーザーが多かったです。

回答者全体の結果では、電子が紙を上回りましたが、年代別で見ると驚きの結果が……‼
以下は、24歳以下の回答になります。

Q.BLは電子/紙どちらで買いますか?(24歳以下の回答)


┃20代前半までは紙購入が依然として主流
 


なんと「ほぼ紙」が43%を占め、「ほぼ電子」を20%も上回る結果に!
電子になると、支払方法の点で未成年の方は自然と紙派が多くなるのではないかと思います。
ただ、紙書籍購入の決め手として、「表紙や紙の質感を楽しみたい」「本棚に並べたい」「表紙」が多かったことからそのこだわりが感じ取れます。
また、ここで対比として見ていただきたいのが、40~44歳の回答。

Q.BLは電子/紙どちらで買いますか?(40~44歳の回答)


┃40代は電子購入に完全にシフト


回答者の半数近く47.6%が「ほぼ電子」派!
2番目に多い「7~8割電子」の回答も合わせると、回答者の7割の人が電子派であることがわかりました。
年代別で見た結果、30歳~急激に電子派が増えていることから、家庭を持ち始め、実家や一人暮らしに比べると自分のスペースが少なくなったなどの要因が考えられるのではないでしょうか。

またBLとBL以外のコミックについて、購入行動に違いがあるのか質問をしてみました。

BL以外のコミックも同じく電子書籍で購入しているのでしょうか? 結果はBL購入のパターンと異なっていました。


Q.BL以外のコミックは電子で買いますか?

┃BL以外のコミックは紙購入派が多数!


BL以外のコミックでは、「ほぼ紙」が42%を占め最上位に!
グラフの項目の順番からも、BLと比べると紙派が多いことがわかります。
年代別では、こちらは30代も紙派が多くみられました。

基本1巻で完結するBLとは違い、シリーズ化がほとんどの少年漫画や少女漫画。
全巻並べて棚に置きたい!という人が多いのかもしれません。
次にBL購入パターンで何を重視しますか?とお聞きしました。

Q.あなたのBL購入パターンで重要視するものを3つまで選んでください。


┃表紙買いの時代は終わった?電子需要増により購入パターンに変化
 


1位はおそらくいつの時代も変わらない結果ではないでしょうか。2位以降の結果は、ここ10年ほどの電子需要の高まりが大きく影響しているのではないかと思います。
「表紙で選ぶ」が下位にきていますが、電子書籍サイトの台頭・スマホの普及以前は、表紙で選んで購入することも多かったはずです。
表紙だけで購入する人は減っているようですが、表紙は「作品の顔」であり、紙派の人の購入の決め手としても上位でした。
時代は、表紙買いから試し読み買いへ。
ネットの影響で流行りの変動が激しい現代、数年後には新たな〇〇買いが出てくるのでしょうか⁉

次に電子、紙で購入する作品に違いがあるかを聞いてみました。

Q.作品のテイストにより電子と紙で買い分けていますか?

┃電子は「セクシー多め」、紙は「ストーリー系」がそれぞれ上位に
 

  電子は、セクシー多めが人気♥
実家住まいで家族にバレないかヒヤヒヤ…。店頭購入で店員さんと気まずい…。
なんてことも、電子なら心配ありませんよね。

一方の紙は、ストーリ-系が人気。

手軽に読める電子もいいけど……
紙書籍を手に取り、小説感覚でじっくり読んで世界観に浸りたい……という人も多いのでしょうか。
次に電子、紙で同じ作品を買ってしまうことがあるかを聞いてみました。作品への愛が強いと、電子と紙の両方買いをする人も多いBLジャンルですが、どうだったでしょうか。

Q.同じ作品を紙と電子、両方購入することはありますか?

┃電子の台頭で作品の買い方のバリエーションアップ

アンケート結果を見ていると、電子オンリー・紙オンリーという人は意外に少ないと感じました。
紙書籍に関しては、読む用・保存用で2冊購入するケースを多いと思いますが、電子と紙で両方買いする人も増えているようです。

「よくある」「たまにある」と答えた人が全体の62.1%と半数以上を占める結果になっています。
「好きな作家の作品だったから」「特典が紙と電子でちがったから」「作品が面白かったから」が上位の理由です。
次にWeb雑誌 / 電子の単話売りの購読状況をお聞きしました。

Q.WebBL誌を購読していますか?

┃単話読みが主流。電子のさらなる発展で雑誌の役割が問われている?

電子サイト需要増に伴い、電子オンリーで販売するBL誌やBL作品も増えています。
これまでの慣習どおり1作品20~30Pの分量を数作品まとめてWeb雑誌として発売するスタイルと、不定期ではあるけれど20~30P執筆した時点で単独で発売する単話売りスタイルに別れます。その購読状況は大きく分かれました。

Q.電子の単話売りを購読していますか?

同じ電子でも、単話をまとめたWebBL誌よりもシンプルな1話ごとの単話売りが圧倒的人気でした。
いずれかを購読している理由としては、「好きな先生の作品だから購入した」「すでに単行本化されている続編の連載だから購入した」という人が70%以上を占めました。
こうした「単話読み」が主流となりつつある今、作品のバリエーションより、好きな作家の作品を集中して読みたい人が多いことがうかがえます。

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電子ストアの需要の高まりにより、BLの買い方がバラエティー豊かになり、今まで以上に作品の楽しみ方が増えたように感じます。
上記のアンケートの結果は、6月29日(火)に開催する無料ウェビナーでも取り上げる予定です。今回のアンケートについて詳しくお聞きしたい方は無料ウェビナーにぜひご参加ください。